悩み

右脇腹に痛みを生じ癒着が原因かと思ったが、何科で診てもらえばよいかわからなく放っておいてしまった。



助言


【体調に不安がある時は、一人で悩まない】


体調の変化は、がんを経験された方にとって、とても気になることです。

漠然とした不安を感じながらも、再発や転移のことが心配で、病院に行くのに気後れを感じてしまう、という方も、少なくありません。

しかし、漠然とした不安をそのままにしておくと、どうしても、悪い方へ悪い方へと考えが進み、不安が膨らんでしまいがちです。
気がかりなことがあれば、一人で悩まず、できるだけ早く医師の診察を受けましょう。

体調の変化の原因ががんとは無関係であるとわかれば、その後は不安やつらさに悩まされることなく、安心して生活を楽しむことができます。

もし仮に、体調の変化ががんと関係していた場合でも、早く発見できれば、その分だけ早く、適切な治療を受けられる可能性が高くなります。


 

【迷ったときには、まずは担当医に相談する】


がんの性質や治療法によっては、病気そのものの場所とはまったく離れた場所に影響が出てくることもあります。
あなたがもし、現在がんを治療中だったり、過去にがんの治療を受けていたりするのであれば、担当医がいるはずです。担当医は、あなたの体について、病気やこれまでの治療のことを含めて、一番よく理解しています。
もし、体調に何か気がかりな変化があり、“どの科の医師にかかればいいのだろう?”と判断に迷うようなことがあれば、まずは担当医に相談してみましょう。
また、自宅の近くに気軽に相談できるかかりつけの医師がいれば、その医師に相談してみるのもよいでしょう。その際には、自分のがんについて、その医師に正直に伝えるようにしましょう。担当医の『紹介状』(『診療情報提供書』)を持参することも、以後の診察に役立ちます。


 

【痛みやつらさは、自分から伝える】


医師は体の仕組みや病気の治療の専門家です。けれども、あなたが自分の方から伝えなければ、医師にもわからないことはあります。
たとえば、痛みやつらさの多くは主観的なもので、あなたが自分から言葉にして伝えなければ、医師にはわかりません。
最近は、痛みやつらさを取るためのケア(『緩和ケア』)が目覚ましく進歩しています。気になることがあれば、率直に医師に伝えましょう。
また、日常生活の中で感じた不都合や、こころの悩み、経済的な悩みなども、あなたの方から、医師や看護師に積極的に伝えるようにしましょう。医師や看護師が直接対応できない場合でも、リハビリテーションのスタッフやソーシャルワーカーが、悩みの解決を助けてくれることがあります。


 

【担当医以外の診療を受ける時には、がんについて率直に話す】


がんの治療を受けた担当医以外の医師の診療を受ける時には、がんにかかったこと、がんを治療したことを、きちんと伝えるようにしましょう。初診の際に問診票を記入する時には、がんに関することも、正直に書いておきましょう。
“病気のことはできるだけ誰にも知られたくない”、“がんとは無関係なはず”といった思いから、医師にがんのことを伝えることに気後れしてしまう患者さんも、少なくありません。
けれども、あなたがこれまでどんな病気にかかり、どんな治療を受けてきたか、ということは、医師があなたの体の状態を理解する上で、とても大切な手がかりになります。
がんについて医師に率直に伝えておくことは、より早く、適切な治療を受ける上で、とても重要なことなのです。
病気のことをきちんと打ち明けておけば、医師との信頼関係も作りやすくなります。


 
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