診断、治療の説明 -仕事や社会復帰について -

Q.仕事などの今後に不安を感じた。

今できること、行わなければいけないことから整理していきましょう
がんと診断された時は、ショックや動揺と共にさまざまな思いが頭をよぎります。病気、今後の自分、家族のこと、仕事のこと、生活のことなど、いろいろなことが心配になり、不安になり、その一方で何からどのように手をつけたらよいのか、どのように解決したらよいのか、わからないことがあります。
ただ、先のことを悩んでいてもその時点になってみなければわかりません。特に、がんと診断され、動揺やショックが大きいときに考えることはどうしても悪い方へ悪い方へと傾きがちです。
まず、今できること、行わなければいけないことを一つひとつ片付けていきましょう。

1. 仕事を休む期間について
被雇用者の方は、まず就業規則を読んでおきましょう。休暇制度(種類や手続きなど)、時短勤務や在宅勤務などの勤務形態の種類の変更は可能か、傷病手当の手続きはどのようにするのかなど、読み直しておくと、いざ必要なときにもう一度就業規則で確認しやすくなります。
医師から、治療のスケジュール等の説明があれば、治療の間の休みをどうするか考えてみましょう。有給をとるか、病休とするか、休職するかなど治療内容、仕事を休む期間や仕事内容によっても異なってくると思います。仕事をどのくらい休まなければいけないかという目安を担当医に確認してみましょう。

2. 引き継ぎ
治療のスケジュール、仕事を休まなければいけないおよその期間と仕事を照らし合わせ、引き継がなければいけないことは、引き継ぐ相手にわかりやすいように説明したり、文書にまとめたりしてみましょう。

3. 誰にどこまで伝えるか
被雇用者であれば、会社の誰にどこまで自分の状況を説明するか、あらかじめ考えておきましょう。仕事を休む際の書類等事務手続きがあるので、どのような手続きがいるかは担当の方に確認するとよいでしょう。
同じ職場、部署の誰に伝えるかですが、いったん仕事を休んで今後復帰するときのことを考えても、できれば信頼できる上司や同僚にはある程度説明しておいたほうがよいかもしれません。

4. 困ったときには
仕事に関する悩みや迷いがある時には、『相談支援センター』や『医療相談室』にいるソーシャルワーカーに相談してみるとよいでしょう。ソーシャルワーカーは、就労や保険に関する様々な制度について専門的な知識を持っています。守秘義務があるため、あなたが話した内容が外にもれてしまうようなことは決してありません。
もしも職場に産業医や産業カウンセラーがいるのであれば、仕事の状況を理解したうえで病気の相談に乗ってくれる、よい相談相手になってくれると思います。
 
参考になるホームページ
国立がん研究センター『がん情報サービス』:相談先を探す
https://hospdb.ganjoho.jp/
成人や小児の相談先・病院一覧(がん診療連携拠点病院、小児がん拠点病院)が掲載されています。

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